佐藤 睦朗 ゼミナール
研究課題 | 経済ゼミナールⅠ 「歴史と現代Ⅰ」 経済ゼミナールⅡ 「歴史と現代Ⅱ」 経済ゼミナールⅢ 「卒論研究」 |
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研究内容
経済ゼミナールⅠ
このゼミでは、西洋経済史の視点から歴史と現代を考察することを目的とします。2022年度の経済ゼミⅠの輪読書は、以下の通りです。
■角山栄『茶の世界史 改訂』中公新書、2017年 (初版は1980年刊行)
上記の本の初版は1980年に出されています。すでに40年以上も前に刊行された本ですが、決して色あせることのない社会経済史の名著です。この本の輪読を通じて、世界経済や資本主義の歴史、あるいは「茶」の文化・経済における歴史的背景について考えることにします。
ゼミⅠ(開講曜日時限は月曜日2時限)では、毎回担当者を決めて、上述の輪読書に関する報告を求めます。報告者は、前日(日曜日)の夜までに報告レジュメをWebClassに提出することになります。報告者以外の人も輪読範囲を予習する必要があります。月曜日2時限ということで、出席することはそれなりに大変かとは思いますが、休まずに出席することが望まれます。
輪読本を読むにあたり、経済史Ⅰ・Ⅱ、および西洋経済史Ⅰの知識を有していることが望ましいのですが、それらの講義の履修を本ゼミの選考応募の前提条件とはしないことにします。ゼミでの解説の際に、経済史Ⅰ・Ⅱや西洋経済史Ⅰの内容にもふれて、未履修の人たちへの一定の配慮を行いたいと考えています。
経済ゼミナールⅡ
2023年度経済ゼミⅡa(前期)には、武田尚子『チョコレートの世界史』中公新書、2010年、を輪読します。本書を通じて、グローバル経済史や宗教と経済の関係史、商品広告の歴史などについて考察を進めることにします。2022年度の経済ゼミⅠと同様に、毎回輪読範囲を決めて、検討を進めていきます。後期の経済ゼミⅡbでは、経済史や世界史に関連した本を各自が取り上げて、個別に報告する形式にする予定です。
なお、2023年度経済ゼミⅡaとⅡbの開講曜日時限は、火曜日2時限です。
経済ゼミナールⅢ
2023年度のゼミⅢa,bでは、これまで学んできたことをふまえて、各自が卒業論文を作成することを課題とします。各自で設定したテーマに関連した内容の報告を逐次求めます。2023年度の経済ゼミⅢa,bの開講曜日時限は、木曜日3時限となります。
指導方針
経済ゼミナールⅠ
プレゼンテーションおよび質疑応答の参加状況(貢献度)を考慮して、成績評価をつけます。
経済ゼミナールⅡaとⅡb
報告内容、出席状況、および議論への参加状況(貢献度)を考慮して、成績評価をつけます。
経済ゼミナールⅢaとⅢb
前期のⅢaでは卒業論文の構成案の報告と提出で、また後期のⅢbでは卒論報告と提出された卒業論文で、それぞれ成績評価を行います。
担当教員プロフィール
専門分野 | 近代スウェーデン社会経済史。19世紀のスウェーデンにおける農業革命や農村社会、農民層の家族戦略に関する研究を行っています。 |
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主要業績 | 「18-19世紀スウェーデンにおける家産継承と親族」『比較家族史研究』第30号(2016年)、 「18~20世紀スウェーデンにおける世襲農場の成立過程」(加藤彰彦・戸石七生・林研三(編)『家と共同性(家族研究の最前線①)』日本経済評論社、2016年、所収) 「18~19世紀のスウェーデンにおける農業革命」「19~20世紀初めにかけての北欧からの海外移民」(北欧文化協会/バルト=スカンディナヴィア研究会/北欧建設・デザイン協会[編]『北欧文化事典』丸善出版、2017年、所収) 「19世紀フェーダ教区における農民農場の借地契約書」『(神奈川大学)商経論叢』第53巻第4号(2018年) 「スウェーデン農村史・農業史研究における電子化史料」『北欧史研究』第35号(2018年) 「18世紀のフェーダ教区における開放耕地制」『(神奈川大学)商経論叢』第55巻第1・2合併号(2019年) 村井誠人・大島美穂・佐藤睦朗・吉武信彦(編)『映画の中の「北欧」:その虚像と実像』小鳥遊書房、2019年 「1860年代のフェーダ教区における土地整理」『(神奈川大学)商経論叢』第56巻第2・3・4合併号(2021年) |
担当講義名 | 西洋経済史Ⅰ・Ⅱ。 |
教員より新ゼミ生へ一言
2023年度の経済ゼミナールⅠのテーマは、2022年度と同様に、「歴史と現代」としました。「茶」という「商品」を通じて世界経済や資本主義の歴史について学び、現代の社会や経済を考えるための一つの手がかりをえることにしたいと考えています。先に研究内容の部分でもふれた通り、2022年度に経済史ⅠないしはⅡの単位を修得しているか、あるいは2023年度前期に西洋経済史Ⅰを履修していることが望ましいのですが、それらを本ゼミの選考に応募するための前提条件とはしないことにします。
選考方針
面接により選考を行います。問題関心がゼミのテーマと合わなければ、皆さんにとって大変な不利益が生じますので、十分に話し合ってから決めることにしたいと思います。経済史・歴史学に関心を持ち、勉学に熱意をもつ学生の応募を期待します。