五嶋 陽子 ゼミナール

研究課題 経済ゼミナールⅠ 「財政を考えるⅠ: 基礎理論と財政の本質」
経済ゼミナールⅡ 「財政を考えるⅡ: 財政制度と諸問題」
経済ゼミナールⅢ 「財政を考えるⅢ: 経済社会と財政」

研究内容

やや抽象的ですが、財政とは政府の経済活動であり、経済システム、政治システム、社会システムと密接な繋がりがあると言われています。財政を知ることは経済や社会、ひいては国際関係、地域、家族、人、産業ならびに企業を知ることです。

ゼミは基本的に「考える場」です。理論、制度、政策を理解し、論理的に思考し、考えたことを他のメンバーに伝えてみましょう。きっと質問もあるでしょうし、異なるアイディアに触れ、世界観も変わることでしょう。最後にあなたの考えを卒業論文にまとめて世に出してみませんか。

「知の生産」は時間やどこで作業をしているのかも忘れてしまうほど面白く熱中できる活動です。

<考えてみよう!の例>

財政と社会の関わりの具体例として社会保障を取り上げてみましょう。日本の国の一般会計予算の歳出内訳(令和元年度:コロナ禍の影響がない年度)を見てみると社会保障関係費に34兆593億円、歳出総額の33.6%が充てられています。実に政策経費の約55%に相当します。さらに社会保障給付費のうち、年金と医療は主に高齢者が受益者です。

一方、日本では公的年金も医療も保険制度です。制度上は基本的に保険料収入や運用益を財源として運営します。しかし、それでは足りないということで公費が使われます。現在働いている人が、「受益が少なく、負担ばかり降ってくる」と感じるとすれば、それは部分的に正しいのですが、誤解もあります。公費が租税収入であれば、現在世代の負担となるのですが、実際は特例公債による公債金収入に依存しています。つまり、現状は将来、生まれてくる人々に負担を残す形となっています。

しかし、公的年金制度に関しては「世代間戦争」と大仰な取り上げ方も実際目にします。ここでいう世代間とは今生きている人々の間での、若者や勤労世代vs高齢者や引退世代です。したがってそこからはシルバー民主主義という観点からの議論が過熱します。けれども公的年金の本質は長寿のリスクに応じることですから、「今生きている人たち」vs「将来の人たち」という構図で理解する必要もあります。

将来の人たちも長寿のリスクに直面します。加齢で働けなくなり、それまでのような消費生活を送れないという事態に陥るとしても、今私たちがもっているセーフティーネットと同レベルのセーフティーネットを維持できるか、あるいはセーフティーネットの世代間バランスをどうするかが問題となります。もちろん、近未来の経済変化―たとえば、AIで私たちの幸福度は向上するか―なども視野に入れて考える必要もあるでしょう。

経済ゼミナールⅠ

基礎理論の復習と定着を図ります。

経済ゼミナールⅡ

経済事情や財政関連(税制、年金、医療、教育、子育て支援、働き方改革、21世紀の公共事業、減少人口などからトピックスを選定)を題材にプレゼンテーション、ディスカッション、ディベートを行います。また卒業研究に着手します。

経済ゼミナールⅢ

卒業論文を完成させます。

指導方針

「学問に王道なし」を自主的に極めることを通して、人としての成長を促します。

指導教員プロフィール

専門分野 財政学、租税論、租税政策、住宅政策
主要業績 「イノベーションと財政」
「両大戦間期アメリカの農業問題と政策課税」
「なぜ支出税は失敗したか」
「医療と税制―国民皆保険制度化の自己負担」
「シャウプ勧告と医療費控除制度」
「アメリカの相続税・贈与税改革」
「所得税の歴史的意味についての予備的考察」
「アメリカの住宅政策の家計への影響」他
担当講義名 財政学Ⅰ・財政学Ⅱ・経済入門

教員より新ゼミ生へ一言

フルタイムの(勉学時間を十分に確保できる)大学生であること、政府、家計、企業の経済活動に関心のある人、英語文献資料(新聞記事・雑誌など)を読みたい人を歓迎します。

現役ゼミ生より新ゼミ生へ一言

  • このゼミから得るものは何もありません! しっかりと準備していなければ!!
  • どこの大学に入るのかよりも入った大学で何をするかが大切です!
  • ○○君と出会えてよかった・・・生涯の友人をゼミで得ることができました。
  • 人見知りが激しく、根っからのあがり症でしたが、プレゼンもしています。

これまでの優秀卒論受賞論文

選考方法

経済ゼミナールⅠ : 提出書類と面接
経済ゼミナールⅡ : 原則としてゼミⅠからの継続
経済ゼミナールⅢ : 原則としてゼミⅡからの継続

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