COLLABORATIVE LESSONS

地域や企業との連携授業
「企業に学ぶマーケティングと顧客関係」

マーケティング活動は時代とともに発展し、その理論も進化しています。例えば、業界や戦略目標ごとに焦点が当てられるようになっています。サービスやB to B業界のマーケティング、また戦略目標としてはブランドや顧客関係の構築などです。

この授業は、通常のマーケティング講義を学んだ3・4年生を対象に、様々な業界の企業からマーケティングの実際を学ぶものです。講義で学んだ様々なマーケティング理論を、より実践的に理解することができます。

しかし、実際のマーケティング活動は理論通りには行われません。もう1つの目的として、マーケティングの理論だけでは捉えきれない企業のダイナミックな戦略や変化が実感できることです。企業は常に環境に適応しようとしています。そして、企業実務家の話を聞くと、主体的かつ戦略的な思考が必要であるとわかります。受講者は、学習への意欲がさらに喚起され、キャリアへの意識も強くなります。

2021年度は、次の8企業にお願いしました。授業時間のうち、1時間は実務家の講演ですが、残りの30分間は実務家と受講者の熱心なディスカッションです。

講演いただいたテーマ・企業

小売業食品スーパー

「こだわりの商品をより多くの顧客に届ける様々な仕組み」

株式会社成城石井
人事部採用教育課係長
小久保淳平氏

小売業ジュエリー製造・販売

「マーケティングは愛だ!」

株式会社スタージュエリー
ブティックス
常務取締役 マーケティング本部長
宮沢勲氏

サービス業ホテル

「日本のおもてなし、
世界中の人へ。」

株式会社ロイヤルパークホテルズ
アンドリゾーツ
人財開発部
石井俊充氏

製造業食品製造

「蒲鉾屋の生き残り
マーケティング」

株式会社鈴廣蒲鉾本店
常務取締役 企画チーム本部長
鈴木智博氏

コンサルティング業海外進出支援

「日本企業の海外での
プロダクト戦略」

GLOBIZZ CORP.
President
春山貴広氏

物流業陸・海・空複合物流

「物流会社の仕事とマーケティング戦略の転換」

丸全昭和運輸株式会社
営業本部営業企画部長
内田公彦氏

製造業プラスチック製品

「クラウドファンディングを活用した新たな取り組み」

株式会社ニフコ
ホームソリューションカンパニー
営業部
渡邉啓氏

情報サービス業ソフトウェア開発

「文教市場ビジネスにおける顧客関係の構築・維持」

株式会社アルファシステムズ
経営企画本部
技術推進部部長
安藤譲氏

受講した学生の声を紹介します

「企業の実際の事例は、聞いていて興味深く、また楽しいです。ブランドの構築は、教科書ではわかりにくかったのですが、デザインやパッケージの変更などの説明もあり実感できました。ホテルでは、人財グランプリによってフロントの個々の従業員の取組みが組織内で共有化されていることを知りました。また、クラウドファンディングを活用した新しい市場開拓の取組みなど、マーケティングが進化していることもわかりました」

「どの企業も時代や環境にあわせて変わろうとする姿勢があることを、あらためて学びました。例えば、これまで顧客との深い関係を築いていた物流企業が、ドライバー不足を背景に物流のプラットフォームを開発したことは、多様な戦略があることを教えてくれました」

「毎回、講演の最後に話していただくキャリアの話は、就活を控える私たちにとって貴重な言葉です。『仕事の達成は、能力×意欲で決まるが、意欲は人によって1000倍もの差がつく』、『世界で活躍するには? それを当たり前だと感じてほしい』、『視野を広く持つこと、肩肘を張らないことが良い』。厳しい言葉もありますが、自分もやれるという気になりました」

地域や企業との連携授業
「金融機関にビジネスのフロンティアを学ぶ」

この講義は、将来金融機関への就職を検討している3・4年生を対象に、経営者・支店長・FP1級等有資格者など専門知識が豊富な湘南信用金庫の役職員によるオムニバス形式で行われます。

この講義を履修することで、学生は金融機関と中小企業の視点より地域経済がどのように成り立っているかを学習し、地域経済の仕組みについて実践的に学ぶことができます。

この講義は2018年度以降継続して開講されており、この講義の履修をきっかけに湘南信用金庫に入庫する学生も出るなど、経済学部の目玉講義の1つになりつつあります。

講義では各講演者による講演が行われた後に、受講生との活発な質疑応答が行われます。

講演者一覧

理事長
石渡卓氏

大口支店長
小峰浩氏

営業統括本部 課長補佐
浜付朋武氏

※講演者のご所属はいずれも講演時点のもの

受講した学生の声を紹介します

「地域の活性化という難題や、高齢化社会が見られる現代において、どのように地元の金融機関がそうした事案に寄り添っていけるか、支えていけるかなど、インターンシップに参加させて頂いて知ることができました。私は将来、地元の金融機関に就職し、地域の方々を支えていこうという、強いモチベーションや方向性を得ることができました。」

「私は地元が神奈川県であり、将来、この生まれ育った地で様々な還元をしていきたいとずっと考えておりました。そうした私にとって、神奈川ビジネスの最前線にいる現場の方々からの生の声(県内の自営業者の実情や起業、事業継続などの具体例)は、多くの知見を得る大変良い機会となりました。」

「信用金庫をはじめとした金融機関で働く上で求められる人材像を詳述して頂き、また、仕事内容についても細説して下さり、地元にUターンして、金融機関で働きたいと考えている私にとっては、とても有益な時間となりました。加えて湘南信用金庫が、また、同信金と取引のある企業が、どのようにSDGsに取組んでいるかについての事案も知ることができ、大変勉強になりました。」